●江戸時代後期、文化年間創業。

麩太 《歴史と沿革》
当店は江戸時代後期、文化年間 ( 1804〜18年 ) 、洛東知恩院総門脇にて、初代松屋太兵衛 ( 安政三年正月十七日歿 - 当家過去帖に記載 -) により創業されました。店には創業当時の「麩蒟蒻仲間、祇園町北側・松屋太兵衛」と記された株仲間 ( 初代は惣代を務めておりました ) の官札が「薩州屋敷 ( 薩摩藩邸 ) 出入」の門札とともに保管されており、往時を偲ぶよすがと致しております。
明治に入り、全国各地で開催された内国博覧会に製品を出品した際に受けました賞牌は、1904 ( 明治37 ) 年、米国セントルイスで開かれた万国博覧会に於ける金牌 ( 詳細は目下調査中 ) とともに今も所蔵しております。
昭和初期、皇太后 ( 貞明皇后 ) さまご入洛の砌 ( みぎり ) には度々のお買上げを賜り、ご下命により四代太兵衛が宮内省大膳課職員−引率は主厨長秋山徳蔵氏であったと仄聞しております−に累代伝承の京生麩の製法を伝授するという栄に浴し、その折にご下賜された生地にて仕立てました紋服と賜杯とを大切に所蔵しております。
当店では、「本当においしい麩をつくるには、手作りでなければならず、且つまた厳選吟味された最高の素材を用いなければならない」を肝に銘じ、古来の配合・製法を守り伝えながら、昔ながらの京麩の味を保持すべく精進努力を重ねております。
本物の手づくり麩


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